「治験に参加してみたいが、どこに問い合わせればいいのかわからない」——そんな声をよく耳にします。このガイドでは、治験への参加を検討しているすべての方に向けて、申し込みの手順・スクリーニングの流れ・参加前に確認すべきポイントをわかりやすく解説します。

治験参加の全体的な流れ(5ステップ)

治験参加の基本的な流れは以下の5ステップです。

  1. 治験を探す:本サイト・ClinicalTrials.gov・jRCT・担当医への相談
  2. 適格基準を確認する:年齢・疾患・服薬状況などの選択基準・除外基準を確認
  3. 実施施設に問い合わせる:治験コーディネーター(CRC)に連絡
  4. スクリーニング検査を受ける:血液検査・画像検査などで適格性を確認
  5. インフォームドコンセントで正式参加:十分な説明を受け同意書にサイン

それぞれのステップについて、以下で詳しく説明します。

治験を探す4つの方法

① 本サイト(Alpha)で検索する

当メディアでは日本語で読める治験レポートを掲載しています。特に🇯🇵 国内で募集中の治験セクションでは、日本国内に実施施設がある試験を施設数の多い順に一覧できます。

② ClinicalTrials.gov で検索する

米国国立医学図書館が運営する世界最大の臨床試験データベースです。疾患名・地域・フェーズ・試験状況で絞り込め、NCT番号(例:NCT05215340)で直接アクセスできます。

③ jRCT(日本臨床試験登録システム)で検索する

日本国内の臨床試験・治験を登録した公的データベースです。日本語で検索でき、国内施設情報が充実しています。

④ 担当医・専門医に相談する

現在治療中の方にとって最も確実な方法の一つです。担当医が院内または関連施設で実施中の治験情報を持っていることが多く、紹介状を通じてスムーズに手続きを進められます。

スクリーニング(適格性審査)で何が行われるか

スクリーニングとは、参加候補者が安全に試験に参加できるか、かつ試験の設計に合った対象者かを医学的に確認するプロセスです。

検査項目目的
血液・尿検査肝・腎機能、血球数、腫瘍マーカー等の確認
画像検査(CT・MRI・PET)疾患の範囲・ステージの確認
心電図(ECG)心臓への影響リスク評価
問診・身体診察既往歴・服薬・アレルギーの確認

スクリーニング費用は原則スポンサー(製薬企業)が負担します。スクリーニング不合格(脱落)になることもありますが、候補者の責任ではありません。

インフォームドコンセント(IC)とは

スクリーニング通過後、担当医から試験の目的・方法・期待される効果・考えられるリスク・代替治療・費用・プライバシー保護について書面と口頭で詳しく説明を受けます。これをインフォームドコンセント(IC:説明に基づく同意)といいます。

ℹ️ 重要:参加は完全に任意です。同意書にサインした後でも、いつでも理由を問わず参加を撤回できます(GCP省令第50条)。撤回後も通常の医療を継続して受けられます。

よくある質問(FAQ)

健康な人でも治験に参加できますか?+
はい、参加できる試験があります。フェーズ1試験では薬の安全性・体内動態を調べるため、健康成人ボランティアが必要な試験が多くあります。一方、フェーズ2/3は特定の疾患を持つ患者を対象とすることがほとんどです。
参加を途中でやめることはできますか?+
はい、いつでも理由を問わず撤回できます。これはGCP省令で保障された参加者の権利であり、撤回後も通常の医療を継続して受けることができます。不利益を受けることは一切ありません。
主治医に相談しなくても自分で申し込めますか?+
自己申告で申し込める試験も多くあります。ただし、服薬中の薬や既往歴が参加可否に影響するため、主治医への相談を強くお勧めします。主治医経由の方がスムーズな場合もあります。
日本語のみで参加できますか?+
国内の実施施設では、説明・同意書・問診はすべて日本語で提供されます。海外スポンサーの試験であっても、国内施設のスタッフが日本語で対応します。
費用はかかりますか?+
治験薬・検査費は原則スポンサー負担で無料です。さらに交通費や謝礼(負担軽減費)が支払われる試験も多くあります。詳しくは治験の謝礼・費用ガイドをご覧ください。